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相続におけるトラブルの回避方法 – 相続手続きの注意点やポイントを解説

身内を亡くした際、速やかに行う必要がある遺産相続。遺産相続の方法として、借金などのマイナスの遺産も全て相続することを承認する『単純承認』と、プラスの財産を超えない範囲で借金などのマイナスの財産を相続する『限定承認』、全ての遺産の相続を放棄する『相続放棄』の3つに分かれますが、被相続人が亡くなってから3カ月までにどの方法で遺産を相続するか決定する必要があります。

しかし、どの方法を選ぶにしても円満に相続できる事例というのは意外と少なく、被相続人に兄弟姉妹がいる場合や相続人が多い場合は、トラブルに見舞われることもあります。そこで今回は、相続で良くあるトラブル事例を5つご紹介します。合わせて、円満に遺産を相続するためのポイントもご紹介しましょう。

● 相続でお悩みの方
● 今後遺産を相続する予定がある方
● 被相続人に兄弟姉妹がおり、相続の際にトラブルになる可能性がある方

など、今後相続の当事者になる可能性のある方は、ぜひ最後までお読みください。

遺産相続で良くあるトラブル5選

それでは早速、実際の遺産相続の現場で良くあるトラブルを5つご紹介しましょう!いずれのトラブル例も他人事ではなく、実際に自分の身に起きる可能性は大いにあるものです。

遺産分割においてどのようなトラブルが起きる可能性があるのかあらかじめ知っておくことで、対策することができます。

トラブル例1「遺産分割の内容に納得がいかない」

遺産相続の際に相続人全員が参加して話し合い、作成する遺産分割協議書。しかし、実際に作成した遺産分割協議書の内容に「納得がいかない!」と、相続人同士でトラブルになるケースがままあります。

遺産分割はやり直しができるケースとやり直しができないケースがあり、単純に相続人の誰かが分割内容に不満を感じたからといって全てやり直しができるわけではありません。

被相続人が遺言書を用意していなかった場合は、遺産分割協議の上で相続人一人ひとりの相続分が決まることになりますが、多くの場合、一度遺産分割協議書を作成してしまうとやり直しが困難になりますので、作成の際には慎重になることが大切です。

トラブル例2「知らない相続人が出てきた」

相続人が、普段付き合いのある親戚だけとは限りません。被相続人が亡くなり、遺産分割協議の段階で被相続人の実子が新たに登場して自身の相続分を主張するケースや、存在すら知らなかった親戚がいた…というケースもあります。

「これまで被相続人に顔も見せなかったのに、遺産を取られたくない!」と思うのが心情だと思いますが、遺言書がない場合は相続人として遺産を受け取る権利がある以上、法定相続分に則って遺産分割をする必要があります。

トラブル例3「不公平な遺言書が出てきた」

相続人が複数いるにも関わらず「全ての遺産をAさんに渡す」などの不公平な遺言書が出てくる場合がありますが、揉めるケースの例として、下記のようなシチュエーションが挙げられます。

● 被相続人が最期に介護を担ってくれた人に全ての遺産を相続しようとするが、他の相続人が納得がいかずに遺言書の内容を承諾しない
● 長男のみ、長女のみに全財産を渡す、など、他の子どもたちを無視した内容で遺言書を作成する
● 愛人に全ての財産を渡すといった内容で遺言書を作成する

どんなに不公平な遺言書が出てきたとしても、遺留分(法定相続人が受け取れる財産の割合)を請求できる権利はありますが、被相続人の兄弟姉妹に遺留分はありません。(直系尊属※子ども、孫のみ)

そのため、被相続人に子どもや孫がいない場合で、兄弟姉妹が相続人になることが想定されるケースでは、生前に被相続人含め相続人同士で遺産分割についてしっかり話し合っておく必要があるでしょう。

トラブル例4「遺産に不動産が含まれている」

相続予定の遺産に不動産が含まれる場合、相続人に均等に切り分けて分割することが困難なため分割がややこしくなるケースが多いです。また、その時々で価格変動が起きるので、不動産の評価額や遺産分割方法で揉めるケースは多々あります。

他にも、不動産は老朽化やご近所付き合い、空き家のリスク、固定資産税の負担などさまざまなトラブル因子を抱えているため、相続人同士で押し付け合ってなかなか相続できないということもあります。

トラブル例5「連絡が取れない相続人がいる」

相続の段階で知らない相続人が出てくるケースと似ていますが、相続人として遺産を相続する権利があるにも関わらず、疎遠になっており連絡が取れない人がいると相続が難航してしまいます。

疎遠になって連絡が取れない相続人がいる場合、不在者財産管理人(行方不明となっている人の代わりに財産を管理する人のこと)を立てて相続手続きを進めるか、失踪宣告の申し立て(当該人物が失踪していることを証明する手続き)をする必要があります。

しかし、失踪宣告をするにも、長くて審判確定まで1年ほどかかるケースも。相続の必要が出てきて「すぐに遺産分割協議をしたい」と思っても、相続人全員が揃わない遺産分割協議は効力を発揮しないため、注意が必要です。

※連絡が取れない相続人がいても、被相続人が遺言書を遺した場合は相続手続きを進めることが可能です。

遺産相続でトラブルになる原因

遺産相続でトラブルになるのは、多くの場合相続人の誰かが『不公平だ』と感じていることによるものです。

複数人兄弟がいるにも関わらず、被相続人の最期まで介護を一人で担っていた人が『相続分が少ない、自分だけが大変な想いをして納得できない』と主張したり、被相続人にとって特に思い入れがある相続人が全ての遺産を相続しようと遺言書をコントロールしたりと、不平等感が発生することでトラブルに発展します。

また『遺産を多く得たい』から揉めるケースだけでなく『遺産を相続したくない』から揉めるケースがあることも知っておきましょう。

円満に遺産相続するための3つのポイント

いざというときに揉めないために、円満に遺産相続するためのポイントは次の3つです。

● 相続人をあらかじめ把握しておく
● 不動産をどうするか話し合っておく
● 不平等な遺言書を作成しないように被相続人含めて話し合っておく

人の最期を予見することは難しいですが、事前にできることの一つとして『相続人をあらかじめ把握しておく』ことは円満な遺産相続に大きく役立つことでしょう。

また、分割しにくい不動産が遺産となる場合は、分割して所有し続けるのか、売却して得た金額を相続人で分割するのか、その場合は遺品等をどのようにして処理するのか等を話し合っておくことも有効です。

最後に、遺言書の作成についても不平等がないように被相続人含めて話し合っておくことも円満な相続の鍵となります。被相続人の生前に遺産について話し合いをすることは不謹慎だと思われがちですが、被相続人の立場からしたら大切な相続人が自分の死後に揉めて喧嘩しないように遺言書を作成しておくほうが良いのかもしれません。

まとめ

遺産相続は、普段付き合いがない親戚と度々話し合いをしなければならなくストレスが溜まったり、どんなに円満な関係性を築いていたとしてもトラブルに発展したりするケースも少なくありません。

大切な身内が亡くなってただでさえ心労がたまっている最中、さらに相続人同士のトラブルに巻き込まれてしまうことのないよう、遺産相続についてあらかじめ話し合っておく必要があります。

また、遺言書の作成や遺産分割協議書の作成などは、司法書士や弁護士などの専門家に依頼することでスムーズに進行させることができますので、専門家を頼ることで余計な心労をためなくて済むでしょう。わからないことや不安なことは、気軽に専門家を頼ることをおすすめします。

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